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中国のエネルギー戦略
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中国のエネルギー戦略
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中国のエネルギー戦略
中国が日本のGDPを超えると予測される2025年、米国のGDPを超えると予測されている2050年という未来は、現在の大学生にとって重要な意味を持ちます。現在の若者は、幸いか不幸かは分かりませんが、生きている間に大帝国中国の発展を目撃するとともに、衰退する日本の姿も見ることになるからです。
日本の政治家は首相でも4年から8年で、国家経営者の在職中の政策上の失敗による国民の不利益の責任など、これまで誰も責任を取ったことがありません。国家経営の失敗による膨大な損失については、誰も責任を問われない国家経営によって、日本国民の未来は不幸にも企業経営とは比べ物にならない損失を生み出す可能性のある無責任国家経営をこれからも継続する以外に方法がありません。
人類が今後どれだけ経済成長して繁栄するかは若者であれば誰でも知りたいでしょう。今後50年以上生きると考えれば、少なくとも50年先ぐらいまでの未来予測は気になるはずです。
現在の文明は化石燃料の石油に多くを依存していますが、2003年時点で世界の石油埋蔵量は1兆1477億バーレルで、世界消費量の約41年分です。天然ガスが176兆立方メートルで、世界消費量の約67年分です。人類のエネルギーは石油や天然ガスのほかに石炭やウランがありますが、石油と天然ガスは今後新たな油田が発見されなければ、約50年ほどで消費され尽くします。つまり、現在の若者の老後は石油枯渇の時代を迎えることになります。
現在石油の約70%が中東にありますが、最近は中国での油田やガス田開発が進み、中国でも巨大油田の存在が明らかになってきています。中国のチャイナ・デイリー紙は、2005年に中国北部及び北東部の陸上油田と渤海湾の海上油田を含む渤海油田には、最大205億トン(1500億バーレル)の原油が埋蔵されている可能性があると発表しました。今後の調査を必要とする渤海油田の埋蔵量ですが、世界の石油埋蔵量では、第一位のサウジアラビアの2627億バーレル、第二位のイランの1307億バーレル、第三位のイラクの1150億バーレルですが、戦後発見された満州地域の中国最大の大慶油田や最近発見された渤海油田や新彊油田など、中国の石油埋蔵量は世界第二位のイランの石油埋蔵量よりはるかに多くの油田が発見されています。今後も中国は油田やガス田の開発を継続する予定ですから、すでに発見されている油田埋蔵量だけで中国の2004年石油消費量(約22億バーレル)の80年分以上の石油があると考えられます。年間石油輸入量の200年分、国内消費量の80年分以上の中国油田がこれから開発されます。
「2020年までに中国の原油の輸入依存度は35%程度を維持。また同年までに中国の石油、天然ガスの生産はピークに入るだろう。」と中国政府は予測しています。2004年中国の石油生産量は世界5位の1億7400万トンで、エネルギー供給は、急成長する中国経済、都市化進展や人々の生活水準の向上にペースに対応できない状態で、2004年全国の石油輸入量は1億2000万トン、輸入依存度は40%を超えました。一方、全国には石油資源619億トンが新たに発見される可能性があるとされ、現在までに234億トンが確認されています。もし、600億トンの石油が発見されれば、中国は世界最大の石油埋蔵量の国家となり、日本の石油消費量の約200年分、米国の石油消費量の約100年分の石油を手に入れることになります。
日本の石油輸入は中東に約88%依存しており、2003年の日本の石油消費量は約20億バーレルで、石油備蓄は約140日分くらいです。中国の石油消費量は日本の石油消費量よりも10%も多く、中国の石油埋蔵量は日本の年間石油消費量の90年分以上の油田が現在発見されています。中国の石油は今後新たに開発されて、今後10年ほどは中東やロシアからの輸入する予定なので、中国の石油は中国の未来のエネルギー源として温存されます。世界の石油が枯渇する50年後に、中国は世界最大の石油保有国として石油枯渇後も50年間は石油で発展できる世界唯一の国家となる中国の世界戦略は着々と実行されています。
米国が中東に展開していますが、米国は国内の石油の埋蔵量が多くないことと石油枯渇が米国の経済や軍事態勢に大きな影響があることを知っています。武器があっても石油がなければ軍艦も航空機も戦車も動きません。石油こそが米国の軍事的な世界戦略を支えています。米国やロシアや日本が中国に石油を譲ってもらう50年後の世界体制だけは避けたいのでしょう。中国が米国と経済規模で同格になる2050年に石油という経済発展のエネルギー源を中国に支配されるなど、米国にとっては悪夢というべきシナリオです。靖国問題で中国と対立する日本ですが、50年後の中国との関係強化に米国の中国外交は急速に変貌しています。
50年後は私は生きていないと思いますが、私の子供世代や甥や姪は生きているでしょう。国内問題も満足に解決できず、50年後の世界戦略シナリオもない日本の国家経営者に頼らなければならない政治的無関心の現在の若者の未来を若者は真剣に考える時期に来ています。50年後に到来するエネルギー問題は環境問題と食糧問題ともリンクします。国内問題である年金・少子化・医療問題・労働人口減少・税収不足・巨額な政府借金問題ともリンクします。自分たちの政治的無関心が老後に悲惨な結果を生み出すことをすでに日本の若者は覚悟するべき時代に来ています。
世界の石油埋蔵量(単位:億バーレル)
中国の石油埋蔵量 1700
1位 サウジアラビア 2627
2位 イラン 1307
3位 イラク 1150
4位 UAE 978
5位 クェート 965
6位 ベネズエラ 780
7位 ロシア 691
関連資料:「臥龍通信」
公開コンテンツ「日本の化学兵器の中国遺棄問題」
公開コンテンツ「危機意識なき日本」
臥龍通信第112号「日本の戦後と靖国問題A」
臥龍通信第111号「日本の戦後と靖国問題@」
臥龍通信第109号「東シナ海ガス田問題」
臥龍通信第108号「中国から見た日本」
臥龍通信第106号「最近の中国対立」
臥龍通信第98号「日本の対中貿易」
臥龍通信第96号「中国のイネルギー戦略」
臥龍通信第94号「日本の教育」
臥龍通信第90号「韓国技術エリートの台頭」
臥龍通信第87号「IMDと社内大学」
臥龍通信第93号 北朝鮮問題
臥龍通信第60号 日韓の近代・現代史
臥龍通信第59号 国連問題と日本の外交
臥龍通信第50号 朝鮮半島の中国と米国の関係
臥龍通信第43号 日本の安全保障
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| 中嶋経営科学研究所 所長 中 嶋 隆 |
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