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臥 龍 通 信 第67号 <2004.1.27発行> http://www.Nakajima-MSI.com |
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| 国家経営力統計 国家経営力を考えるに、気になる日本や海外の統計資料があります。新年早々ですが、国家経営力という視点を今年も継続して行こうと考えているので、国家経営力の観点から資料をご紹介します。 携帯電話とインターネットの普及 2004年のIT関連の気になる数字に、世界の携帯電話の統計があります。 フィンランドの携帯電話メーカーのノキアは、2003年に携帯電話の全世界加入者が12億人を超えたことから、2008年までには携帯電話の全世界加入者は20億人を超えると予測しています。中国では、2003年11月末で携帯電話加入者は2億6千万人を超え、2008年までには5億人に増加すると予測されます。インドも現在の携帯電話加入者は約1千万人ですが、2008年には、インドの携帯電話加入者は約1億人と予測されています。ブラジルでは、すでに携帯電話加入者が5千5百万人を超えており、2008年までは世界全体で爆発的な携帯電話の普及が進行しそうです。 また、中国政府系機関の中国インターネット情報センター(CNNIC)が、中国のインターネット利用者数は2003年末の時点で7950万人に達したと発表しました。 中国は、同じアジア太平洋地域で日本を上回って世界第2位のインターネット利用国になりました。首位の米国を追い越すことはできなかったけれども、日本のインターネット利用者数の5600万人を超え、米国の1億6575万人に次ぐアジア第1位のインターネット利用大国に中国が台頭しました。 IT関連で気になる分析は、ジュネーブの国際電気通信連合(ITU)が発表した「2002年世界デジタル・アクセス指数のランキング」と国連が発表した「世界電子政府ランキング」があります。 「2002年世界デジタル・アクセス指数ランキング」(国際電気通信連合) 世界178ヶ国の地域情報通信技術の利用先進度を比較した「世界デジタル・アクセス指数ランキング」で、日本は15位とランキングされました。インターネットや携帯電話で世界最先端の北欧諸国や先進アジア諸国がランキング上位に位置し、日本は韓国、香港、台湾といったアジア諸国よりも下位にランキングされました。 「2002年世界デジタル・アクセス指数ランキング」 1位 スウェーデン 2位 デンマーク 3位 アイスランド 4位 韓国 5位 ノルウェー 6位 オランダ 7位 香港 8位 フィンランド 9位 台湾 10位 カナダ 11位 米国 12位 英国 13位 スイス 14位 シンガポール 15位 日本 国連「電子政府世界ランキング」 日本政府は、1996年から1年間で1兆3000億円を超える電子政府予算を使ってきました。2001年や2002年には毎年約2兆円の予算が投入され、8年間で約13兆円以上の巨額の電子政府予算が使われ、今回の国連の「電子政府ランキング」では世界第18位と評価されました。韓国の電子政府は2000年の段階ですでに本稼動しており、韓国の電子政府の評価は高く、少ない予算で世界ランキング13位の位置にあります。 日本の電子政府が膨大な予算を使って、その効果がどのようなものなのかを国民は真剣に考える必要があります。 日本の国民や社会状況を考えない無駄な国家予算が国民の税金を有効に活用するというのではなく、まるで湯水のように「電子政府」というところでも浪費されているのです。 国連「電子政府世界ランキング」 1位 米国 2位 スウェーデン 3位 オーストラリア 4位 デンマーク 5位 英国 6位 カナダ 7位 ノルウェー 8位 スイス 9位 ドイツ 10位 フィンランド 11位 オランダ 12位 シンガポール 13位 韓国 14位 ニュージーランド 15位 アイスランド 16位 エストニア 17位 アイルランド 18位 日本 19位 フランス 20位 イタリア 日本と米国の貿易変化 日本経済にも気になる数字があります。 日本の輸出相手国とアジア自由貿易圏です。 日本の輸出相手国で「中国圏」(中国・台湾・香港)の割合は、全輸出の25%を超え、これまで日本の輸出相手国の第1位であった米国の25%にならびました。日本の2003年度上半期の輸出27兆1764億円で、25%が「中国圏」で25%が「米国」となりました。これからは米国だけでなく中国との関係は、日本の輸出と国内経済に大きく影響してきます。現在の日本の経済も中国景気という中国輸出に大きく依存していることも事実です。日本経済の重要な輸出先となった中国貿易は今後の日本経済に大きな影響を与える存在として、これまでの米国関係以上の気遣いが必要になってきました。中国は現在タイを超えて世界最大の水産輸出国でもあり、農産物輸出国としても台頭しつつあります。中国輸出に依存する日本経済が拡大すれば、中国の輸入制限は大きな経済的打撃として日本経済を襲います。また、日本の中国に対する輸入制限は食糧不足や消費財不足となるだけで、日本経済は中国に大きな主導権を与えることになり、日本の国民生活にも影響します。 米国の貿易相手として中国が日本を追い抜き、今や中国が米国にとって最も重要な貿易相手国となりました。米国にとっても中国が日本より重要になりつつあり、日本も中国が米国以上に重要な貿易相手国になりました。米国に軍事力でも、経済力でも、科学力でも対抗する唯一の存在としての中国のアジアや世界に対する地位が不動なものとなりつつあります。世界における米国と中国と日本の関係が激変していく21世紀の経済関係を日本は真剣に検討する必要があります。 日本は過去に米国と中国市場をめぐり戦争までして戦いました。日本と米国の中国市場の主導権争いは、日本が譲歩すれば米国にとって中国は日本以上の重要な経済パートナーになり、米国における経済的な地位が日本と中国とで逆転することもありえます。また、日本が米国と中国市場をめぐって激突すれば過去の戦争の悪夢がよみがえってきます。アジアの盟主”中国”の時代に日本はどうアジアで生き残っていくのでしょうか。日本も米国も最も重要な経済パートナーが”中国”である時代が到来しています。 アジア自由経済圏の台頭 アジア自由貿易圏 アジアは新たな連携を始めています。 東南アジア諸国連合(ASEAN)の自由貿易圏(AFTA)は、現在10ヶ国で(フィリピン・インドネシア・ブルネイ・シンガポール・ベトナム・カンボジア・ラオス・タイ・カンボジア・ミャンマー)、人口は約5億31千万人、地域内GDPは約5940億ドル(約62兆円)です。 また、南アジア自由貿易圏(SAFTA)は7ヶ国で(パキスタン・インド・ネパール・バングラデシュ・スリランカ・モルディブ・ブータン)、人口約13億5千万人、地域内GDPは約6070億ドル(約64兆3千億円)です。 東南アジア自由貿易圏や南アジア自由貿易圏が経済活動の相互協力を加速させており、中国と中国の華僑が密接にアジアの動きと連動しています。中国の2003年の経済成長率は9%以上で、GDP約1兆4千億ドル(約148兆4千億円)を超え、中国圏GDPは約200兆円を超えます。中国は2020年までにGDPを約400兆円以上にする計画です。中国圏全体では日本の現在のGDP約500兆円を超えます。東南アジアや南アジア経済圏も2020年までには、約300兆円の経済規模になるでしょう。19世紀のアジアが世界経済の47%を占めていた時代が、21世紀の15年後ぐらいで実現するかもしれません。アジアにおける日本の圧倒的優位の時代が静かに終わろうとしています。日本が高齢化して経済的にも停滞する時代に、アジアは停滞する日本を振り返ることなく新たな時代を迎えようとしています。 アジアの外貨準備高 最後の気になる数字は、アジアの外貨準備高です。 2003年の12月で、アジアの外貨準備高は世界全体の60%を超える1兆8千百億ドルとなり、日本の6735億ドルを筆頭にアジア諸国の経済発展を証明することになりました。中国圏(中国・台湾・香港)は合計がすでに7283億ドルを超え、日本の6735億ドルを超えています。中国圏とアジア華僑経済圏が日本のアジアに対する経済的な地位を脅かす勢いで拡大しています。 アジア10ヶ国の外貨準備高 1、 日本 6735億ドル 2、 中国 4033億ドル 3、 台湾 2066億ドル 4、 韓国 1554億ドル 5、 香港 1184億ドル 6、 シンガポール 963億ドル 7、 マレーシア 449億ドル 8、 タイ 409億ドル 9、 インドネシア 358億ドル 10、 フィリピン 168億ドル 参考資料:「北欧通信」
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| 中嶋経営科学研究所 所長 中 嶋 隆 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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