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臥 龍 通 信 第51号 <2003.05.21発行> http://www.Nakajima-MSI.com |
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| ◆ 臥 龍 通 信 第51号 ◆ 「裁判員制度」の法制化 |
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「裁判員制度」 の法制化 政府は国民に開かれた司法制度改革を具体的にするために、司法制度改革推進本部で、来年度に「裁判員制度」の法制化を進めています。 今回の司法制度改革は、日本社会の複雑化や多様化や国際化が進展するために新しい時代にふさわしい、国民に身近な司法制度を目指すという政府の考えで進められています。平成13年6月に内閣に提出された司法制度改革審議会意見の趣旨に則り、平成13年12月に司法制度改革推進本部が設置され、平成14年3月には司法制度改革に関する政府措置や実施時期などの司法制度改革推進計画が閣議決定されました。平成15年3月には、事務局により、今後の議論のたたき台ともいえる資料が公表されました。 この司法制度改革推進本部が来年度に法制化しようとしている「裁判員制度」は、内容はまだ決定していませんが、下記のような内容で審議が進んでいます。 @20歳あるいは25歳以上の選挙権のある国民から無作為抽出した者に裁判を傍聴させ、裁判の有罪意無罪の決定と量刑まで裁判員が決定します。 Aこの「裁判員制度」は裁判所から突然に「裁判員」通知がきて、国民の義務として、決定された日時に裁判所に出頭する必要があります。国民の義務であるので、その当日が会議や契約や資格試験や個人的な都合では出頭を拒否できません。また、出頭しない場合には懲役刑が考えられています。 B日当は1万円ほどで、会社の社長で重要な会議や株主総会なども、選ばれれば出頭を拒否できません。大学の卒業試験や司法試験や公務員試験の当日であっても拒否できません。企業の入社試験や面接日であっても例外はありません。大学教授や個人事業主も、仕事を理由とした出頭拒否や欠席は許されません。 C重大事件を優先に「裁判員制度」を考えており、場合によっては1日だけでなく、最長2年くらいの裁判に時間を取られることもあります。 D「裁判員制度」は全員一致の結論が出るまでは、多数決で決定されず、全員一致まで裁判員は議論を続けることになります。 E最終的にどのような法律になるかは、現在検討中ですが、国民生活や経済活動に優先する国民義務として、国民には大きな負担となる制度であることだけは確かなようです。 司法制度改革というのであれば、「裁判員制度」をいきなり考えるのではなくもっと段階的にするべきことがあります。 1、裁判が国民に開かれたものである必要があるならば、まず裁判のテレビ放映を許すべきです。 2、裁判の傍聴者のメモや写真の撮影も許さない中での「裁判員制度」など考えられません。 3、選ばれれば、無条件に個人の生活を拘束されるのでは、生活がまず成り立ちません。 4、拒否すれば、懲役刑で国民が刑務所行きでは、国民はどうすればいいのか分かりません。 5、どれだけの期間拘束されるかも分からないのでは、国民の生活や生計にも影響します。 6、選ばれれば拒否はできず、有罪決定をした後の「裁判員」になった国民対する保護の規定はありません。広域暴力団員などの組織犯罪の判決が及ぼす「裁判員」や家族に対する脅迫や暴力的な圧力からの保護の規定がありません。 とにかく、行政で勝手に「裁判員制度」を法制化されれば、国民生活は大きな影響を受けます。 国民の司法参加は歓迎しますが、無条件に義務とされ、法制化され、拒否できる条件が限られ、懲役刑の罰則などがあれば、国民の経済生活や人生設計までが大きな影響を受けます。 国民が知らない間に次々と内容もわからない法律が成立するようでは、国民は安心して生活できません。政府と官僚が、国民無視の法律を成立させる前に、まず段階的にすべき事柄を指摘していきましょう。 司法の改革というのであれば、まず法務省は刑務所で死亡した約1600人の中に、240人の不審死があるのを明解にすべきだし、死亡者の情報公開は黒く塗りつぶされた資料では、国民に開かれた司法制度とは到底思えません。 法制化であれば、まだ法制化する分野がたくさんあります。 例えば、医療事故リピーター医師問題があります。 1973年から1995年までに医療ミスを2回以上した医師は551人いました。この医師たちには、具体的な処分はなく現在も患者の治療を行っています。医療ミスの損害賠償裁判では、賠償金は医師会の医療ミス保険から支払われ、医師が損害賠償金を払うことはありません。何回も医療ミスを起こしても刑事罰にはならず、民事裁判になっても、医師の金銭的負担は医療ミスをした医師にはありません。2002年には、531件の医療ミスがあり、医師や病院の具体的な処分はほとんどありません。最大3ヶ月の医業停止処分で、医師免許剥奪などはほとんどないのです。医師の医療ミスの情報は公開されておらず、医療ミスを繰り返す医師と分からずに、患者は医師を選択しています。また、医師の患者カルテの改ざんなどに罰則規定はなく、医師による医療ミス隠匿のためのカルテ改ざんは当然のごとく行われます。 まず、正すところを正してからの「裁判員制度」でも遅くはないと考えます。 日本の企業経営者や管理職の皆さんは企業内部で議論して、ビジネスしている場合ではない新たな国民の義務の強要を真剣に考えて具体的に行動してください。 大学生や大学院生の皆さんも、自営業主の皆さんも真剣に議論してください。 この法案の内容によっては、日本経済も個人の人生も大きな影響を受けます。 国民の意見を5月31日までですが、知らないで済まさずに具体的に行動しましょう。 まだ、正式に法案の内容が決定していませんが、この機会に法制度の不備を国民全体で 平成15年5月31日までに、できる限りの国民の意見を政府にぶつけましょう。 司法制度改革推進本部 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/sihou/kentoukai/saibanin/pc/06comment.html |
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| 中嶋経営科学研究所 所長 中 嶋 隆 | ||||||
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