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臥龍通信

臥 龍 通 信 第141号 <2006.5.25発行>
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    日本人の真実

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 ◆ 臥 龍 通 信 第141号 ◆
    日本人の真実

日本人の真実

人間には人間の数だけの真実があります。人間は信じるものを教えられるものではなく、探すものと思っています。教えられ、騙され、操られ、他人の意図する真実に動かされることは愚かですが、意外と他人の真実と自分の真実の区別ができないことも多くあります。今回は、日本人としての人間の真実について考えます。

人間は様々な情報で日々判断していますが、情報収集の方法によって、人間は簡単に騙され、操られます。テレビ報道の信じる人は、テレビに操られるでしょう。新聞を信じる人は、新聞に騙されるでしょう。雑誌を信じる人は雑誌に裏切られるでしょう。どんなテレビ報道でも、どんな新聞報道でも、そしてどんな雑誌でも、情報の真実を自分で確認しないと、人間は確実に騙され、操られます。

法の平等と法治国家
日本社会で考えると、政府発表や警察発表さえ信じることはできません。例えば、耐震偽装問題で逮捕され、責任を追及されている関係者を考えると、日本社会には法の平等がないと感じます。イーホームズの藤田氏などは、別件逮捕ですが、イーホームズと同様に耐震偽装を見抜けなかった多くの地方自治体や検査機関はすべて免責とされ、欠陥のある法律を作った国土交通省の責任も問われず、藤田氏だけが逮捕されました。上場企業でもないのに、見せ金で増資した罪ですが、見せ金増資などは、現在でも全国に数万社とある違法行為ですが、藤田氏だけが逮捕され、それ以外の社長は免責されています。藤田氏を偽装が見抜けなかった罪で逮捕するのであれば、他の地方自治体や検査機関の責任者も逮捕されなければならず、見せ金増資の罪であれば、日本の未上場企業の数万人の社長や役員を逮捕しなければ、法の平等に反します。

韓国や台湾や香港は逮捕した段階では、犯罪者として確定していないために警察の取調べは、人権が最優先され弁護士の同席や取調べテープの保管が義務付けられていますが、日本は中国や北朝鮮と同様に逮捕の段階で、人権無視の警察の個室での過酷な取調べと自白強要が行われます。先進国から見れば、まさに人権無視の取調べが行われる人権無視国家が日本であり、逮捕する判断も法律に基づいた判断ではなく、政治や警察の判断による逮捕がまかり通っています。同じ違法行為でも、法律による判断ではなく、警察の判断で逮捕されたり逮捕されなかったりする日本は、中国や北朝鮮を非難できるほどの人権保護国家でも法治国家でもありません。法の平等や人権も確保できない日本の法律の不備はいったい誰の怠慢によるものなのでしょうか。

同じ耐震偽装の見落としで、地方自治体や検査機関が責任を許され、なぜイーホームズだけが逮捕なのでしょうか。同じ見せ金増資をしている多くの社長は責任を許され、なぜイーホームズだけが逮捕なのでしょうか。不正を告発したものは、日本社会では必ず不利益をこうむるのでは、日本社会から永遠に組織的な不正はなくなりません。

耐震偽装問題の本質に、米国から要求された建築基準の見直しと政治家と官僚の法案作成審議能力の欠如があることには、誰も問題にしません。耐震基準の0.5ほどの家に住む住民が隣の耐震基準の0.6のマンションが倒壊するかもしれないと心配するのもおかしなものです。耐震偽装マンションの倒壊以前に、まずあなたの家が倒壊しますということは、日本社会ではまったく問題にされません。耐震基準の変更で、日本には数千万人の耐震基準以下の家に住むことになった国民に対する地方自治体や政府の責任はまったく問題にもならない日本という国家は、どう考えても法の平等や法治国家としての責任を無視しています。

北朝鮮拉致問題
最近、北朝鮮系の朝鮮総連と韓国系の民団が協力して、長く続いた対立に終止符を打ちました。拉致問題で北朝鮮と対立する日本ですが、日本のテレビ報道を見ていると、韓国の拉致問題に対する態度が非難されています。韓国はなぜ北朝鮮の拉致問題を大きく取り上げないのかと、日本の政治家も評論家も韓国政府ばかりでなく韓国国民まで非難しています。

日本の報道を見る限り、「北朝鮮の核兵器問題や拉致問題で韓国は日本と協力するべきだ。北朝鮮という無法国家を許してはならない。」という意見なのでしょう。
そして、「北朝鮮の拉致被害者家族の悲しみが韓国政府や韓国国民には分からないのか。拉致問題に協力的でない北朝鮮に経済支援する韓国政府や韓国国民はけしからん。」ということなのでしょう。
つまり、「韓国政府は優先順位として、韓国国民の利益よりも日本国民の利益になる政策を最優先して、小国韓国は大国日本に協力する必要がある。」と言うことなのでしょう。

韓国は韓国で、朝鮮戦争で強制的に家族を拉致された拉致被害の離散家族が1千万人以上います。また、北朝鮮の攻撃が始まれば、数百・数千の砲弾とミサイルで攻撃されて瞬時に破壊されるソウル市民の2千万人以上が、北朝鮮の具体的な脅威の人質になっています。北朝鮮の拉致・離散家族問題や具体的な軍事脅威の問題は、韓国政府にとっては日本政府の核問題や拉致問題以上に優先順位の高い国家存亡の問題です。日本のように、日本のどこをどんなミサイルで何発攻撃され、どれだけの日本人が死亡するか、曖昧な北朝鮮の脅威ではなく、38度線に集結している北朝鮮軍からの攻撃が始まれば、ソウルは数分で数百、数千の砲弾とミサイルで都市は破壊され、死亡するソウル市民は数十万人を超える具体的な脅威に50年以上も置かれている韓国とは日本が言う脅威の意味がまったく違います。

日本政府や日本国民は北朝鮮の核問題や拉致問題を簡単に考えますが、韓国の拉致離散家族と通常兵器によるソウル崩壊の具体的危機など、韓国政府と韓国国民が直面している問題をこれまで日本政府や日本国民が同情し、考えたことがあるでしょうか。韓国政府が北朝鮮の危機に脅かされていた時代に、日本政府や国会議員は北朝鮮政府を支援し、北朝鮮を地上の楽園と宣伝した日本のテレビや新聞は、多くの日本人や朝鮮人を北朝鮮に帰国させる帰国事業まで支援し、韓国国民の置かれた脅威など考えもしませんでした。

日本政府やマスコミが支援した北朝鮮が韓国に対して50年以上も継続してきた拉致離散家族問題や具体的な首都攻撃への脅威など、韓国政府と韓国国民に対する同情や協力がこれまで日本政府や日本国民にあったでしょうか。韓国政府や韓国国民の悲劇を無視し続け、北朝鮮を支援し続けてきた日本政府と日本国民は最近になって、やっと北朝鮮を非難するようになり、韓国政府と韓国国民に日本政府の北朝鮮問題の解決に協力するように要請しています。これまで、北朝鮮を支援し続けてきて韓国政府や韓国国民の悲劇には関心もなく無視してきた日本政府や日本国民が、今になって、日本人拉致被害者に同情はないのかと韓国政府や韓国国民を非難します。韓国政府と韓国国民の悲劇を無視し続けてきた日本政府と日本国民は、韓国が直面する拉致被害や具体的な脅威を無視することは日本の勝手だが、韓国が日本が直面する拉致被害や曖昧な軍事的脅威を無視することは許さないと言います。

朴大統領狙撃事件と拉致問題
北朝鮮が日本で拉致を実行し始めたころ、1974年8月15日に韓国の朴大統領狙撃事件が起きます。日本生まれの在日朝鮮人・文世光によって、朴大統領は全国テレビ放映中の演説中に狙撃され、朴大統領夫人の陸英修夫人は死亡しました。朴大統領を狙撃し、大統領夫人を死亡させた在日朝鮮人の文世光は頻繁に日本に寄港する万景峰号で北朝鮮へ密出国して、数度にわたり軍事教練を受けている事も発覚し、文世光自身北朝鮮の特殊工作員でした。文世光が朴大統領暗殺に使った銃は、日本の警察が交番で奪われたもので、日本人の関与も問題となりました。

当時の田中内閣は狙撃事件に日本警察のピストルが使われたことを謝罪しましたが、朝鮮総連や工作員の規制は日本の国内法に基づいて処置すると回答するだけで、明確な北朝鮮処罰姿勢をとることはなく、日本国内では、北朝鮮と友好関係にある革新陣営やマスコミが北朝鮮捜査と規制に反対して、日本政府の田中首相も、朝鮮総連を規制することはありませんでした。日本の警察は、文世光がピストルを盗み、日本人のパスポートを不正に使って出国したことを確認しましたが、具体的な朝鮮総連と北朝鮮に対する日本の警察の捜査も処罰もありませんでした。

そして、警察が確認している最初の拉致事件は、朴大統領狙撃事件から3年後に起きます。三鷹市役所警備員久米裕さん(当時52)が石川県能都町の海岸からボートで拉致され、警察は久米さんと旅館に同宿した在日朝鮮人男性を逮捕し、男性の自宅から乱数表、暗号解読表などを押収しました。北朝鮮から50歳ぐらいの独身男性の拉致を指示されたと自供しましたが、日本の警察は男性を起訴せずに釈放し、日本の拉致問題は最初から警察にもマスコミにも無視されました。北朝鮮の日本人拉致事件はその後も連続し、警察が認定しているだけでも9人が拉致されましたが、いずれも地元の関係者以外は関心を持たず、マスコミも取り上げませんでした。日本人の拉致事件は日本の政治家からだけでなく、日本のマスコミや日本国民からも見捨てられた事件だったのです。

この朴大統領狙撃事件を、北朝鮮と朝鮮総連が関連している事件であるのは韓国側の捜査で明白だったのに対し、日本政府は北朝鮮や総連の関与はないという態度で、文世光が所持していた拳銃が大阪の派出所より盗まれた物であった事も無視して、日本政府は韓国政府に対して拳銃が日本の警察のものだったこと以外は正式な謝罪もしませんでした。朴大統領は「日本は本当に韓国の友邦国なのか?」と問いただし、しまいには「日本は北朝鮮の赤化工作の基地となっている。」という言葉まで出ました。北朝鮮への出入国は自由で、密出入国も比較的安易で、スパイ工作船とわかっていて堂々と入港しても止める事もしない日本政府に韓国政府は激しい抗議をしましたが、日本政府と日本のジャーナリズムは韓国政府の抗議を無視しました。万景峰号の出港時の満載の積荷点検はいい加減で多くの電子機器が北朝鮮に持ち込まれ、北朝鮮のミサイルや武器の電子部品として利用され、乗客乗員はフリーパスで北朝鮮工作員の暗殺教育が堂々行われているという韓国政府の抗議と警告は20年以上も日本政府と日本国民に無視され、韓国をまったく信頼せず無視し続けてきた日本で、日本人拉致が北朝鮮政府の指導で行われてきたのです。

1974年の朴大統領狙撃事件では、日本のマスコミは日本の警察から銃を奪い大統領を暗殺しようとした文世光をあたかも自由を求める民主活動家のように扱い、大統領夫人の葬儀で韓国全国が悲しみの中にある時に、韓国国内には文世光を支持する民衆が数多くいると宣伝しました。北朝鮮は民主主義国家で日本国内における北朝鮮の諜報活動をすべてありえないことだと否定して、韓国政府の警告を無視して日本人拉致問題もありえないことと日本政府やマスコミは韓国の抗議を黙殺し、NHKなど日本の多くのジャーナリズムが大統領狙撃事件は民主主義国家の北朝鮮を陥れる圧政国家韓国の自作自演ではないかと報道し、韓国を非難し北朝鮮を擁護しました。悲惨な日本人拉致問題を生み出した根本責任には、20年以上も韓国政府の抗議と警告を無視し、北朝鮮の接待を受け続けてきた日本政府と日本のジャーナリズムに大きな責任があります。そして、過去のことをすべてなかったようにきれいに忘れてしまう健忘症の政府と国民では周辺国とまず話し合いすらできません。

韓国政府は、朝鮮戦争以来韓国国内で続いた国境越境による大統領官邸襲撃事件や大統領暗殺狙撃事件など、多くの北朝鮮のテロ攻撃で多くの閣僚や民衆を犠牲にしました。日本からは北朝鮮のテロ行為防止を協力されないばかりか、北朝鮮を民主主義国家として援助し、韓国は圧政国家として北朝鮮のテロ攻撃まで韓国の自作自演だと日本からは非難されました。中国やロシアの協力もなく日本からは非難され、韓国は北朝鮮の対応を対立政策から宥和政策へと変換していきます。特に、最近の10年間で中国やロシアとの関係が良好になり、中国やロシアとの関係改善を基礎に北朝鮮に対する宥和政策で、韓国国内の北朝鮮のテロ攻撃の危険性や北朝鮮の国境越境による武力衝突の可能性も低くなりました。韓国の北朝鮮宥和政策は、中国やロシアだけでなく日本までが北朝鮮の支援国であった時代の孤立した状態での打開策でもありました。北朝鮮と対立する韓国を非難し、平和的な宥和政策を要求してきた日本は、韓国が宥和政策を始めると、今度は韓国の北朝鮮宥和政策を非難し、北朝鮮とは対立政策で望むべきだと韓国を非難します。

「日本政府と日本国民がこれまで一度でも韓国の悲劇や脅威に同情して協力してくれたことがあるか。」と韓国政府と韓国国民は日本政府と日本人に言いたいでしょう。北朝鮮の日本国内における諜報テロ活動の警告をありえないことと無視し、北朝鮮を擁護して韓国を非難してきた日本政府と日本のジャーナリズムがいまになって北朝鮮は圧制国家だから拉致問題で日本に協力しろと言っても、韓国政府や韓国国民は日本の言う通りには考えられません。北朝鮮を擁護し、韓国を非難してきた日本の謝罪もないのに日本の北朝鮮拉致問題の解決協力は韓国にとって簡単に聞けるものではありません。

また、60年前の日本の戦争のことは、もう過ぎ去った過去のことで、いまだに過去を問題にするかと現在も生き残っている日本の戦争被害者に言い放ち、30年前の拉致問題は過去のことではないと大きな問題にする日本人の歴史認識を私は理解できません。現在も生きている日本の戦争被害者の問題は無視して、日本の過去の被害者だけは問題にするなど、公平とは言えない問題意識です。

北朝鮮の拉致問題は、まず拉致被害者の家族の問題ですが、国民の生命と財産を守る責任がある日本政府の問題でもあります。日本の報道は拉致被害者家族の活動を連日報道しますが、日本政府が拉致問題解決に動いていれば、拉致家族が苦労する必要がありません。日本政府は自分たちの責任である拉致問題を解決しないで、なぜ拉致被害者家族の活動を放置しているのでしょうか。日本政府はなぜ拉致被害者が安心できる問題解決ができないのでしょうか。日本の周辺国に関心も興味もなく、同情することさえなかった日本政府の周辺国外交が現在の問題を生み出しました。無知無能の政府と官僚が新たな周辺国問題を生み出しているのです。

また、日本国民にも大きな誤解があります。日本人は国家と国民を分けて考えますが、北朝鮮がどんな国家であっても、世界の153カ国の国家と国交がある独立した存在です。北朝鮮が圧制国家であろうと人権無視国家であろうと、それは北朝鮮の政府と国民の問題であって、日本人が直接に関与する問題ではありません。もし、北朝鮮という国家を変えたいと考えるのであれば、日本人は日本政府を動かす以外に方法はありません。

どんな人権無視国家であろうとも、その国家の転覆を意図して具体的な行為を実行した場合、北朝鮮人であろうと日本人であろうと関係なく、犯罪者となってしまいます。日本の報道では、北朝鮮からの脱北者を盛んに報道しますが、北朝鮮の脱北者は北朝鮮という国家から違法出国して、他国に密入国するという2重の犯罪者でもあります。どんな国家であっても、違法出国して、密入国してくる人々を簡単に受け入れることも支援することもできません。日本は基本的に移民や亡命に大きな制限があり、日本政府が圧制国家からの難民を受け入れる法律も意志もないのに、日本人が個人で脱北者支援や北朝鮮政府の政府崩壊を意図する具体的な行動は、北朝鮮から見れば明らかに独立国家に対する個人の国家転覆行為であり、外国人の行為であれば国際的なテロ行為とも言えます。

独立国家である北朝鮮の崩壊を望むことや発言することは自由ですが、具体的な支援を日本の国民や政府がしてはいけません。ひとつの国家の国家転覆を意図する具体的な行為を日本社会が容認すれば、北朝鮮にも日本政府を転覆させる具体的な報復行為を許すことになります。北朝鮮が韓国に行ってきた50年以上のテロ攻撃は、まさに米国の9.11など比べものになりません。日本に北朝鮮が本格的にテロ攻撃を始めれば、日本の警察力では犯罪証明が不可能で、日本の大都市はまったく機能しなくなります。米国のCIAに日本国内の捜査権と逮捕権を認めるわけにもいきません。自分の生命を犠牲にしてまでも攻撃してくる相手には、日本社会の警察力はまったく無力です。

日本人の拉致被害問題は解決すべき悲惨な問題ですが、これまで20年以上も北朝鮮は民主主義国家で友好国だと言ってきた日本政府やジャーナリズムが急に北朝鮮は圧政国家だと非難し、日本政府や日本国民が国際的な正義などという理由を出してきても、拉致問題は到底解決できません。北朝鮮を人権弾圧国家だとか、ならず者国家だと非難しても、日本の抱える問題は解決できません。また、中国や韓国に国際正義として日本に協力するように言っても、中国は中国の、韓国には韓国の考え方があります。人類社会にありもしない国際的な正義などを持ち出すようでは、日本の拉致被害の問題は永遠に解決できません。北朝鮮で盛大な接待を受け続けてきた日本の政治家や官僚が生きている限りは、日本政府は自分たちの汚点を北朝鮮に握られて、有効な交渉などできる状態ではありません。日本国内に北朝鮮拉致問題など存在しないと言い続けてきた政治家とまともな捜査も行わなかった日本の警察の責任を追及することなしに、北朝鮮問題は一歩も前に進まないのです。

周辺領土問題
日本政府は、韓国や中国と竹島や尖閣諸島の問題で対立していますが、まず日本政府が30年以上も放置してきた結果が現在の領土問題の始まりです。日本政府は排他的経済水域と言っている地域は、日本が周辺国と協議して相互に認めている日本の権利ある地域ではありません。日本政府が勝手に周辺国との協議もなく、一方的に宣言しているに過ぎない地域です。つまり、無知無能の日本政府が周辺国との協議や理解を前提にしているのではなく、領土問題をこれまで放置してきた結果が、現在の大きな問題となっています。解決しなければいけない周辺国との問題を放置してきた政治家や官僚は、責任も取らずに周辺国の責任と言いますが、まず責任があるのは重要な問題を30年以上も放置してきた政治家と官僚であって、周辺国ではありません。30年間も何も文句も言わなかったのに、いきなり問題と言われても周辺国は開発計画は止まりません。海洋資源の重要性を認識して、数十年も計画的に進めてきた周辺国の海洋開発を、これまで計画もなく、関心もなかった日本政府と日本国民がいきなり騒ぎ出すことに、周辺国は驚いているでしょう。そして、数十年かけて収集してきた国家機密ともいえる海洋調査データを無償で渡せと日本政府に言われても、中国や韓国は出すはずもありません。計画的に海洋資源調査を続けてきた中国や韓国に、これまで無関心であった日本政府がいきなり海洋調査データを出せでは、領土問題の協議などできるわけがありません。これまで海洋資源や調査に無関心であったが、必要になったので小国中国や小国韓国は大国日本の言うとおりに従えでは、周辺国は団結して日本政府と対立します。

無為無策の日本政府
最近の政治家は国民を詭弁で騙すのが得意です。政治家は国民生活を良くしてあたりまえで、悪くした場合は厳しく責任を取ってもらわなければなりません。政治家は良い政治を国民に誇ることがあってはいけないのですが、現在の政治家は少し良いことがあると政治の成果だと自慢します。日本の政治家はいつから取るに足らない功績を自ら誇るようになったのでしょうか。

日本の政治にないのは、国民の税金に対する費用対効果という政治の評価です。これまで誰が間違って、誰に責任があり、どのように良くするかの政治の評価方針が明確にされていません。責任も成果もそして評価も曖昧な日本の政治は日本のマスコミから非難されることもなく、日本国民はいい加減に浪費される税金を支払い続けています。日本政府の無為無策に日本国民は苛立ち、我慢できないこともありますが、だからといって他国の政府や国民を非難することは現状の改善にはなりません。

日本政府の無為無策はなにも中国や韓国の責任でなく、日本国民の問題で、中国や韓国が日本国民の利益のために存在するのではないのだから、他国を非難するよりも自国の政府の無為無策とそんな政府しか持つことができない国民性を嘆くしかありません。

日本人の拉致被害者の問題については、拉致問題を30年以上も放置し、日本の警察は拉致被害を無視し、国会議員は拉致問題など存在しないと発言する者までいました。日本政府も拉致被害を認めず、北朝鮮の接待を受ける政治家と官僚の時代が20年以上も続き、日本の拉致被害者の声は日本社会や日本政府で無視され続けました。日本のマスコミや政治家や官僚は30年以上も前から、北朝鮮の拉致問題を知っていて、完全に無視し、放置してきたのです。

そして、拉致被害から20年以上も経って、拉致問題が明らかになると、これまで拉致問題を無視し、放置してきた政治家や官僚やマスコミは北朝鮮の悪者振りを盛んに報道しますが、これまで拉致被害者たちに拉致問題は存在しないとしてきた政治家や官僚やマスコミの責任は一切追及されません。北朝鮮に盛大な接待を受けてきた政治家や官僚やジャーナリストの責任を問わずに、北朝鮮問題の解決はありません。北朝鮮を支援し、北朝鮮から盛大な接待と贈り物を受け取ってきた日本の中枢に存在する人々の責任を問わずして、北朝鮮の責任だけを問うことはできません。

他国を非難することは簡単ですが、日本に他国を非難する余裕はもうないはずです。他国から日本を非難することは、日本が他国を非難する以上に簡単なことです。「日本は先進国では最悪の汚職国家である。日本政府自ら談合を繰り返し、政府が汚職の最大の実行者の国家である。」、「日本は逮捕という犯罪者以前の段階で、人権を無視して弁護士の立会いや取調べテープも取らない密室の取調べをする人権無視国家である。」、「日本は性産業のための国際的な人身売買の対象国で、人身売買被害者を違法滞在の犯罪者として扱い、自国の性産業の被害者として考えない人権無視国家である。」、「日本は米軍という傭兵部隊を国内に駐屯させ、外国傭兵部隊の指揮権もなく、指揮権もない傭兵部隊に多額の税金を支払い、守ってもらっているという幻想の中で生きている無責任な国家である。」などなど、日本の悪口を探せば、他国の悪口以上のものが見つかるはずです。我々は他国を非難する以前に、自国の国民生活を安心で豊かなものにする必要があります。日本人がまず幸福に生きていける政府と社会を手に入れることが、我々の最優先事項です。「他国に比べれば日本はまだましな方だ。」などと政治家や官僚に言い分けさせてはいけません。現在の問題を生み出した政治家や官僚の無責任を問うこともなく、多少良くなったのは政治家と官僚の功績だと、問題山積の日本で言わせてはいけないのです。

世界には日本人が移住可能な所得税や住民税や消費税などの税金が一切ない国家もあります。高額な育児手当が国家から支給され、教育費がまったく無料な国家もあります。一方、盲腸手術の1日入院で150万円から250万円も請求され、低所得者は医療が受けられない国家もあります。人類社会に日本社会が学ぶことはたくさんあります。我々は「できません。しません。責任を取りません。」という言い訳の政府と社会を容認しては、永久に幸福になれないのです。日本政府が日本国民を幸福にできないのであれば、我々は移住可能な税金のない国家や教育費が無料の国家や医療費が無料の国家などに移住することも、将来の選択肢として考える必要があるかもしれません。


関連資料:「臥龍通信」
公開コンテンツ「日本の化学兵器の中国遺棄問題」
公開コンテンツ「危機意識なき日本」
臥龍通信第112号「日本の戦後と靖国問題A」
臥龍通信第111号「日本の戦後と靖国問題@」
臥龍通信第109号「東シナ海ガス田問題」
臥龍通信第108号「中国から見た日本」
臥龍通信第106号「最近の中国対立」
臥龍通信第98号「日本の対中貿易」
臥龍通信第96号「中国のイネルギー戦略」
臥龍通信第94号「日本の教育」
臥龍通信第90号「韓国技術エリートの台頭」
臥龍通信第87号「IMDと社内大学」
臥龍通信第93号 北朝鮮問題
臥龍通信第60号 日韓の近代・現代史
臥龍通信第59号 国連問題と日本の外交
臥龍通信第50号 朝鮮半島の中国と米国の関係
臥龍通信第43号 日本の安全保障

発行日 発行No タイトル
2005.04.18 第106号  最近の中国対立
2005.04.18 第105号  明治の成功と失敗
2005.04.18 第104号  報道の意図と文脈
2005.03.22 第103号  ライブドア騒動の深層
2005.03.15 第102号  日本の時代遅れの国際感覚
2005.03.05 第101号  日本のブランド戦略とデザイン戦略
2005.03.05 第100号  中国の知的財産権問題と日本の歴史問題
2005.02.22 2月号外  頑張れホリエモン
2005.02.20 第99号  21世紀の知的財産権戦略
2005.02.20 第98号  日本の対中貿易
2005.02.10 第97号  不動産ファンド
2005.02.10 第96号  中国のエネルギー戦略
2005.01.20 第95号  クルド人を救え
2004.12.30 第94号  日本の教育
2004.12.30 第93号  北朝鮮問題
2004.11.30 第92号  崩壊する日本
2004.11.30 第91号  日本の国家経営者
2004.11.10 第90号  韓国技術エリートの台頭
2004.11.10 第89号  21世紀構想研究会記念フォーラムのご案内
2004.10.15 第88号  観光立国(ビジット・ジャパン)
2004.09.05 第87号  IMDと社内大学
2004.09.05 第86号  実力主義の「人間管理」と「能力管理」
2004.08.11 第85号  日本の戦後問題 
2004.08.11 第84号  2007年問題 
2004.07.23 第83号  企業経営と国家経営 
2004.07.23 第82号  未公開株の取引 
2004.07.02 号外  スウェーデン・プロジェクト
2004.07.01 第81号  日本の政治の大改革 
2004.06.21 第80号  日本の21世紀の課題 
2004.05.25 第79号  美しい日本の国土再生
2004.05.10 第78号  激動する世界情勢
2004.05.10 第77号  現代日本の問題点
2004.04.25 第76号  企業経営とITと知的財産権 
2004.04.25 第75号  「韓流」の映画とドラマ 
2004.04.08 第74号  日本のIT産業の実力
2004.04.08 第73号  「科学技術」と「職人技能」
2004.03.29 第72号  「攻殻機動隊」と「イノセンス」
2004.03.12 第71号  日本近代史の分岐点
2004.02.22 第70号  21世紀の大学改革
2004.02.22 第69号  行動する日本人の時代
2004.02.12 第68号  21世紀の日本人と日本社会 
2004.01.27 第67号  国家経営力統計
2004.01.10 第66号  年金問題の本質
2003.12.02 第65号  日本マンガの実力
2003.12.02 第64号  日本の政治
2003.10.17 第63号  企業就労と健康と個人の幸福 
2003.10.17 第62号  知的財産権政策後退の阻止 
2003.09.26 第61号  地域主義の新たな潮流
2003.08.20 第60号  日韓の近代・現在史
2003.08.20 第59号  国連問題と日本外交
2003.07.10 第58号  国家経営力(2) 
2003.07.10 第57号  国家経営力(1) 
2003.06.25 第56号  特許戦略よりも知性戦略
2003.06.07 第55号  『日本の知性は死んだのか?』 
2003.06.07 第54号  経営力の時代(3) 
2003.06.07 第53号  経営力の時代(2) 
2003.06.07 第52号  経営力の時代(1) 
2003.04.25 第50号  朝鮮半島の中国と米国の関係  
2003.04.25 第49号  日本のITの基礎知識(5)  
2003.04.25 第48号  日本のITの基礎知識(4)  
2003.04.25 第47号  日本のITの基礎知識(3)  
2003.04.25 第46号  日本のITの基礎知識(2)  
2003.04.25 第45号  日本のITの基礎知識(1)  
2003.03.10 第44号  日本の産業競争力
2003.03.10 第43号  日本の安全保障
2003.03.10 第42号  日本の知性創造サイクルの変革

中嶋経営科学研究所 所長 中 嶋  隆


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