| メールマガジン臥龍通信 | HOMEへ |
![]() |
|
臥 龍 通 信 第124号 <2005.09.21発行> http://www.Nakajima-MSI.com |
|
|
※「臥龍通信」は、ご登録メンバーの皆様に配信しております。 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ◆ INDEX ◆ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
◆ 臥 龍 通 信 第 124号 ◆ 小泉政権と国家財政 ◆ Nakajima-MSI INFORMATION ◆― 臥龍通信入退会のご案内 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ◆ 臥 龍 通 信 第124号 ◆ 小泉政権と国家財政 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 小泉政権と国家財政 日本の大きな岐路であった日本の政治の衆議院選挙が終わりました。自民党と公明党の自公政権が圧勝し、国民はこれまでの自公党政権に大きな支持を表明しました。日本の大きな岐路にある時期に、これまでの国家経営に大失敗し続けてきた保守政権を支持した国民ですが、「改革」政党である民主党が、「改革」を望む国民に支持されず、既得権益にまみれてきた自公政権を大きく支持したことは、私にとっては大変な驚きでした。これまでの国家経営に失敗した自民党の責任を国民が問うのではなく、既得権益にまみれている保守党にできもしない「改革」を望むなど、国民の考えが私には理解できません。もし、「改革」を主張してきた民主党の「改革」という旗を奪い、「改革」という衣を着た保守党に国民が騙されたとしたら、それもまた仕方のないことかもしれません。郵政民営化で苦労するのは職員だけで、エリート官僚はグループ企業の社長や役員になって、国家公務員以上の給与と退職金をもらっても民間企業だから国民から批判されることもなくなることに、リストラの危機にさらされている職員が反対しても当然です。際限ない特権を約束されたエリート官僚から支持される自公政権に対して、弱い立場の労働組合の支持を民主党が受けてどこが悪いのでしょうか。新たな特権が約束されるエリート官僚や法人税を減税されて大幅な利益を上げた企業経営者の約束された給与と退職金に比べて、派遣社員の低所得者となった企業社員の労働者の支持のどこが悪いのでしょうか。 国家組織は大きく分けると、国家経営の最高責任者である行政府の国家政府閣僚とエリート国家官僚組織と下部の公務員組織、そして立法府の国会議員組織がありますが、国民は行政府と立法府の三権分立を忘れています。行政府の国家政府閣僚は、立法府の国会の自民党や公明党とは基本的に責任分担が違い、行政府の国家政府が立法府の一部の政党のために権力を行使するとすれば、それは職権の乱用だと言えます。国家政府の閣僚は国民全体に責任を負っている特別公務員です。公務員の兼業は許されませんが、国家政府の閣僚だけは、特別公務員でも国会議員であっても大学教授でもなれますが、基本的には行政府の閣僚は立法府とは独立した存在です。立法府の国会議員は行政府の政府をチェックする国民の代表でもありますが、今回の選挙で国家政府に賛成する国家議員ばかりにすることに行政府は成功してしまいました。日本の行政府の首相は立法府の衆議院の解散権を持っていますが、行政府の首相は官僚組織の最高責任者ではあっても、立法府の国会議員の長でも最高責任者でもないのです。官僚組織の最高責任者である首相が、官僚組織は無駄遣いばかりすると非難しますが、企業の社長が我が社の社員や管理職は無駄遣いばかりして、けしからんと外部に言って回るようなもので、部下の文句を言っている暇があれば改善する責任は官僚ではなく首相にあります。部下を非難して責任逃れする経営者のような首相を国民が支持しているのが不思議です。そして、小泉利権に群がるエリート官僚や財界や国会議員に支持されて、いまや立法府を完全に支配できる行政府の時代が4年は続くことになりました。また、立法府の国会議員には与党の総理という立場を利用して、政党交付金と企業献金の配分と公認権を握って、政党公認(看板)と選挙資金(カバン)と選挙組織(地盤)を奪うと脅して国会議員も小泉応援団になりました。 2004年3月末で、国家経営の失敗による借金総額は約774兆円で、1秒間で108万円、1分間で6,470万円、1時間で38億8,130万円、1年間で34兆円のペースで国家の借金は増え続けています。国家破綻の危機にある時期に、「官から民へ」の民営化企業の社長や役員になるエリート官僚は生涯賃金が6億円とも言われる際限ない民間企業の給与と退職金という小泉利権に群がります。日本の財界経営者は「構造改革」による法人税の減税で年間に約10兆円の税金を免除され、「規制緩和」による派遣社員の増加で約5兆円の社員の厚生年金の負担から開放され、約82兆円の余剰金を持つまでになった財界は、大きな小泉利権のおかげで税金や年金を免除され過去最高の企業業績を残しました。日本の正規労働者は、1995年に3762万人で、2004年には369万人減って、3393万人になりました。一方、非正規労働者は1995年に988万人で、2004年には559万人増加して1547万人になりました。日本企業は正規労働者を非正規労働者にすることによって、厚生年金から追放された労働者の国民年金未納者はとうとう1000万人を超えました。「構造改革と規制緩和」で企業は厚生年金負担から開放され、将来年金をもらえない1000万以上の国民を生み出しました。また、消費税が導入されて、国民が16年間に支払った消費税額の累計約148兆円で、法人三税(法人税、法人住民税、法人事業税)の減税額は累計で約145兆円とほぼ国民の消費税と同額になります。政府が財界のために法人税の減税をして、国家税収がすくなくなった穴埋めに、国民の消費税が使われてきた計算です。16年間の国民の消費税はすべて国家政府によって、小泉政権になっても大企業に小泉利権としてプレゼントされてきたのです。1989年に「消費税」が導入されて以来の税収は148兆円、一方同じ期間の法人税の減税は145兆円で、国民の消費税は財政再建ではなく、企業の減税のための税金であって、国家財政の再建に消費税は使われなかったというのが現実です。小泉利権で利益が大幅に増加した愛知県の世界の大企業が小泉支援を宣言すれば、下請け会社はすべて小泉支援者になると言うことです。 法人の総合課税率の最高税率の推移(財務省資料) 1984年 70% 1987年 60% 1988年 60% 1989年 50% 1995年 50% 1999年〜2005年 37% 【1986年以降の詳細推移】 1986年 所得税(最高税率70%→60%) 1989年 所得税(最高税率60%→50%) 法人税(税率42%→40%) 1990年度 法人税(税率40%→37.5%) 1996年度 地価税(税率0.3%→0.15%) 1998年度 法人税(税率37.5%→34.5%) 法人事業税(税率12%→11%) 1999年度 所得税(最高税率50%→37%) 住民税(最高税率15%→13%) 法人税(税率34.5%→30%) 2002年度 法人税(連結納税制度の導入) 2003年度 法人税(研究開発・設備投資の減税) 相続税(最高税率70%→50%) 土地税制(登録免許税・特別土地保有税の軽減) 証券税制(株の譲渡益・配当への課税軽減) さらに、日本の国民所得は、2005年で全体所得の80%を最高所得層の20%が握っています。金持ちの個人所得税の最高税率も1986年の70%が、1999年には37%になり、2005年になっても37%のままで、単純に考えると全国民収入の80%の70%が税金ですから、全国民収入の56%が金持ちの税金でしたが、2005年には高額所得者の所得80%の37%になりましたから、金持ちの税金は全国民収入の29.6%になりました。全国民収入の26.4%の高額所得者の税金が免除されたままで、これは国民の下位80%の全収入の20%を超える額の税金が免除されたことになります。金持ちの所得税を1986年の70%に戻すだけで、国民の80%の所得税を無税にしても余りある税金収入があるのですが、金持ちの減税措置は現在も続いており、金持ちの税金収入の減税分は、下位の国民80%が税金負担として引き受けることになります。日本の金持ちや企業の減税などの負担をこれから国民が負担していくことになりますが、官僚優遇と金持ち優遇と企業優遇の「小泉改革」に対する決断に国民は全面的に賛成を表明してしまいました。 「規制緩和」による景気の回復は、「小泉構造改革」の成果だと強調しますが、日本経済の回復は貿易国家日本では貿易の拡大以外にはありません。貿易が拡大するのは政府の政策ではなく、民間企業の努力と貿易相手国の経済情勢しだいです。2004年の日本の貿易は米国頼みから、米国を越える貿易輸出相手国になった中国と米国とほぼ同額の貿易輸出額になった中国貿易輸出以外のアジア輸出に、日本経済は大きく助けられました。中国と中国以外のアジアで米国の2倍以上の輸出が現在の日本経済を支えています。日本はもはや経済的には米国に支えられているのではなく、中国とアジアに支えられる経済構造に変化しました。日本国民の経済生活を救ったのは、2004年で日本企業から16兆3700億円も商品を買ってくれた中国であり、13兆2700億円を買ってくれた中国以外のアジアであり、13兆7200億円を買ってくれた米国ばかり大事にする小泉政権の経済政策による成果ではありません。 参考資料: 公開コンテンツ「変化する日本と世界の関係(7)日本の貿易構造2004」 公開コンテンツ「変化する日本と世界の関係(1)日本の貿易」 臥龍通信第108号「中国から見た日本」 「構造改革」と言うならば、日本の国際競争力を総合的に上げる政策が必要です。日本の教育の崩壊が問題にされていますが、子供の教育以上に崩壊しているのが大人社会の効率性と知性です。大人社会が変わらなければ、この国のどんな政治の政策でも日本の破綻を阻止することはできません。また、日本企業や日本製品は知っているし、評価もしているが、日本人や日本という国家については何も知らないし、興味もないし、観光訪問したい憧れの国家とも思わないという日本の評価も変えて欲しいです。。日本製品の認知度は世界1〜2位ですが、日本人と日本という国家の認知度は世界33位ということでは困ります。 日本の子供の国際評価 IEA調査 小学校4年の算数 3位 IEA調査 小学校4年の理科 3位 IEA調査 中学2年生の数学 5位 IEA調査 中学2年生の理科 6位 OECD 15歳の科学的応用力 2位 OECD 15歳の問題解決能力 4位 OECD 15歳の数学的応用力 6位 OECD 15歳の読解力 14位 日本の大人社会への国際評価 IMD調査 世界競争力総合評価 23位 IMD調査 ビジネスの効率性 37位 IMD調査 政府の効率性 37位 IMD調査 大学教育の経済性 58位 IMD調査 管理職の国際性 59位 トランスペアレンシー 汚職清潔度ランキング 24位 参考資料: 臥龍通信第88号「観光立国日本(ビジット・ジャパン構想)」 臥龍通信第94号「日本の教育」 臥龍通信第107号「日本の国際競争力(IMD2005)」 変化する日本と世界の関係(4)世界汚職清潔度ランキング(2004年) 定率減税や所得控除の廃止 景気対策として実施されている所得税と個人住民税の定率減税が、2007年にも全廃される可能性が出てきました。すでに、定率減税の半分は2006年に廃止され、2007年に残りの半分が廃止されるというのです。減税の廃止は増税ではないと政府は言っていますから、2007年には全廃されるでしょう。この定率減税の廃止で、約3兆3000億円の税収が増加します。また、政府税調が打ち出した給与所得控除、配偶者控除、扶養控除などの縮小・廃止が現実になれば、給与所得控除を半減にとどめた場合でも、政府が既定方針にしている所得課税の定率減税廃止と合わせて10兆円規模の国民大増税になります。年収500万円の4人家族で42万円もの増税です。自民党も公明党も選挙公約に消費税増税の方向を書き込んでいます。2007年以降には消費税の増加など、国民の増税はもはや時間の問題ですが、企業の法人税や高額所得者の所得税の減税は廃止されません。一般国民だけが増税を負担するのですが、国民は今回の選挙で際限ない負担を受け入れました。 小泉政権は、国民に「痛みを伴う改革」を宣言し、国民は「小泉改革」を支持しましたが、エリート官僚の国家公務員以上の特権がある民営化企業への天下り禁止も、企業の法人税減税の廃止(最高税率70%から37%の減税の廃止)も、高額所得者の所得税減税の廃止(最高税率70%から37%の減税の廃止)も、特権的な議員年金の廃止も、「痛みを伴う改革」として行うと言っていません。国民の所得税減税の廃止や各種税金控除の廃止だけが行われ、国民から2006年度以降に約10兆円の減税した税金を復活させ国民から徴収します。小泉政権の「痛みを伴う改革」とは、エリート官僚の痛みでも、大企業の痛みでも、高額所得者の痛みでもありません。小泉政権の「痛みを伴う改革」とは、庶民だけが標的にされた改革なのです。消費税が15%になっても、民営化企業の役員に天下るエリート官僚には痛みはなく、大企業や高額所得者も法人税や所得税が30%以上も減税されていれば、消費税の痛みなどありません。国会議員の先生も年間歳費約2500万円に秘書給与手当てが約2500万円で、1年間に約5000万円の税金をもらい、衆議院で4年間に約2億円の税金が支払われ、高額な議員年金の特権も変わることはありません。国民は2006年以降に定率減税の廃止や各種所得控除の廃止で約10兆円の税金に、消費税が15%になれば、さらに約22兆円の新たな税金負担が庶民の家計を襲います。総額約32兆円の増税です。所得や世帯で違いはありますが、所得のない高齢者や障害者の約30%の国民は、消費税で苦しむことになりますが、所得のある3人世帯ではこれまで税金に追加して年間約100〜150万円の増税になります。今回の小泉政権に対する国民の信任は、今後10年でこれまでの税金以外に、約1000万円以上の増税を受け入れた自公政権への信任となるかもしれないのです。 日本の国家予算は平成17年度(2005年)で、一般会計予算規模が82兆1829億円で、税収が47兆7929億円で、借金である公債が34兆3900億円になっています。これまでの税収約47兆7929億円に、これからの国民増税約32兆円が追加されれば、合計の税収は約80兆円となり、約3兆円の予算節減で、毎年の財政は赤字がなくなります。国民の痛みだけで大企業や高額所得者の減税を廃止しなくても、国家政府やエリート官僚はまた無駄遣いを継続できる体制が確立するのです。 公務員給与 2005年度予算でみると、独立行政法人などを除く国家公務員約61万5000人の人件費(一般会計と特別会計の合計)は5兆4410億円で、国家公務員1人あたりの人件費は885万円になります。 国家公務員の中で、全国の行政職国家公務員約33万2千人の人件費の総額は4兆6571億円で、国家公務員の1人あたりの人件費は約1400万円になります。 病院や水道事業など地方公営企業を除く地方公務員約246万人の給与関係経費は、22兆7240億円で、地方公務員1人あたりの人件費は約923万円です。 一方、厚生労働省の国民生活基礎調査によれば、日本の世帯収入は7年連続で減少し、2003年の1世帯当たりの平均所得は前年比1・6%減の約9万3000円減少し、579万7000円で、日本企業は過去最高の利益を上げていますが、国民の収入は7年連続で減少しました。 公務員の平均給与は国民の平均世帯所得よりも高くなってはいけないという国民の奉仕者である公務員に対する考え方もあると思います。公務員の個人の平均給与が国民の世帯平均収入水準であれば、海外の中央政府の国家公務員よりもはるかに高額の国民の税金で生活している公務員の公平性から考えても当然と思えます。 国民の世帯平均所得 約580万円 国家公務員全体の平均人件費 約885万円(総額 5兆4410億円) 地方公務員全体の平均人件費 約923万円(総額22兆7240億円) 国家公務員行政職の平均人件費 約1400万円(総額 4兆6571億円) 米国の中央政府の平均公務員給与 約4万5000ドル=約495万円 ドイツの中央政府の平均公務員給与 約2万7000ドル=約297万円 公務員の平均人件費を国民の世帯平均所得約580万円を基準に削減を考えると、 国家公務員全体では、5兆4410億円が34.5%削減でき、3兆5659億円になります。 地方公務員全体では、22兆7240億円が37.2%削減でき、14兆2794億円になります。 行政職国家公務員では、4兆6571億円が58.6%削減でき、1兆9294億円になります。 公務員が税金を払う国民の世帯平均所得よりも高い給与など考えられませんが、小泉政権は「公務員天国」の人件費削減は国民に約束しませんでした。選挙では、「公務員天国」を否定する発言をしながら、「公務員天国」の改革は聞こえてこず、国民増税ばかりが聞こえてきます。今すぐできる「公務員給与の改革」で約10兆円以上の国民の税金負担が軽減されますが、「公務員天国」をまったく改革しようとしない小泉政権はやはり「公務員天国」容認政権でした。法人税減税の廃止、高額所得者の所得減税の廃止、公務員給与の見直しなど、優遇された層の改革で年間に約30兆円以上の新たな税収が生まれますが、優遇された国民層の課税は行われず、庶民だけに低額減税の廃止と各種所得控除の廃止と消費税15%の過酷な32兆円以上の新たな増税が今後小泉政権と後継政権で行われます。 国家債務管理の現状 日本の国家経営の失敗による債務の現状は、巧妙に隠されていますが国民は努力しても知っておく必要があります。 これからの議論は、財務省の資料である「債務管理リポート2005」にあるデータを利用しますが、国民は一度見ておく義務があるでしょう。 参考資料:財務省「債務管理リポート2005」 http://www.mof.go.jp/jouhou/kokusai/saimukanri/2005/saimu2005.pdf 日本の国家予算は平成17年度(2005年)で、一般会計予算規模が82兆1829億円で、税収が47兆7929億円で、借金である公債が34兆3900億円になっています。日本の国家予算は41.8%が借金なのは国民の皆さんはご存知だと思います。また、国家経営の失敗による借金の合計は約774兆円というのもご存知のはずです。 財務省の「債務管理リポート2005」によれば、日本の国債の借金は626兆円で政府の証券や借入金などを合計すると平成17年3月で国家の債務は約782兆円です。 国家の債務(借金)を言う場合は 普通国債(約499兆円) 財政投融資資金特別会計国債(約121兆5500億円) 日本国有鉄道継承国債(約3兆3500億円) 政府短期証券(約96兆円) 政府借入金(約59兆1100億円) 合計が国家債務(借金)約782兆円の内容です。 さらに政府保証債務が別に約58兆1000億円あります。平成17年3月で、日本政府の借金である債務は総額約840兆円を超えています。国債は10年国債や10年未満の短期国債などがあり、満期になれば国債を購入した銀行や個人に借金の支払い(国債償還)が生じます。政府はどんな資金繰りをしているのでしょう。 国債整理基金の資金繰りの例を挙げていますが、平成17年では国債残高が538兆3800億円であった場合、利子払いが9兆2500億円、国債の満期の支払いである償還が112兆8500億円で、国債の満期支払いのための新たな借金である借換国債が103兆8200億円です。借金を毎年返すために国債を100兆円以上発行して、企業や銀行に買ってもらわなければ、国家財政は国債償還不能となり破綻します。平成30年には900兆円を超える借金となり、新たな借金である国債発行は、借換国債130兆円以外の国債もありますから1年で170兆円を超えます。 ちなみに、平成17年度の国債発行計画は、 新規財源債 34兆4000億円 借換債 103兆8000億円 財政投融資債 31兆3000億円 合計 169兆5000億円 平成17年度に169兆5000億円の国債が発行されます。日本の国家予算は平成17年度(2005年)で、一般会計予算規模が82兆1829億円で、税収が47兆7929億円で、借金である公債が34兆3900億円になっていますが、国家経営のためには全体で169兆5000億円の新規国債発行が必要なのです。借金をして返すために更なる借金をして、借金は増えるばかりで、税収が約47兆円で毎年160兆円以上の借金を繰り返す国家経営が成り立つのでしょうか。今年の169兆5000億円の国債発行の最終責任者は小泉首相で、今回の選挙で国民の皆さんは、今年の国債を169兆5000億円発行することを決断しましたが、よろしいでしょうかと国民は首相に了承を求められたでしょうか。日本の財政は危機的状況にあります。いわゆる「国債償還の2008年問題」というのがあります。2008年には小渕政権の大量借金の借換債133兆円(借金を返すための借金)と新規国債が少なくとも35兆円、それに同程度の財投債、併せて200兆円以上もの国債を発行しなければならなくなります。今後4年の自公政権の3年目の2008年には、今年の169兆5000億円から200兆円を超える国債発行になります。国民はこのような財政状況をいつ政府から聞かされたでしょうか。 日本の公債債務管理(公債償還の例)
毎年発行される政府の借金であり、最終的には国民の税金で支払わなければならない公債(国債)は借換公債発行額に、新規財源債(毎年の税収赤字の補填)約30兆円と財政投融資債約30兆円の合計である毎年の国債発行額として約170兆円以上の国債が売れなければ、国債は償還(満期支払い)ができなくなり、政府財政は破綻(国家破綻)することになります。国債は一度償還できないと、信頼を失い新たな国債の引き受けてがいなくなり、償還できない国債が毎年総額約200兆ほどが償還できずに支払い不能となり、国債未払いが蓄積していって国家財政が破綻します。国家破綻は毎年企業や個人がどれだけ国債を買い続けられるかにかかっています。破綻してどうなるか分からない国債の破綻を防ぐために、さらに国民のお金をつぎ込む、綱渡りの財政が現在の国家財政です。今回の選挙で民営化される郵貯株式会社は上場して株式を公開しますが、株主から国債投資の利益率が低いから止めるような決議が提出されれば、経営者も民間企業ですから株主の意見を聞かなければなりません。郵貯株式会社の膨大な国債の売却と今後の国債引き受け購入の拒否が決定されれば、公社ではない民間企業の決定ですから政府も国民もどうすることもできません。膨大な国債の売却による国債価格の暴落と国債償還(国債の満期支払い)のための借換国債の購入拒否で、国債償還の国家財政の破綻の可能性も出てきます。公社であれば国民の総意を聞く郵貯でも、民営化された民間企業には株主以外の国民の総意など関係ないことになってしまいました。国家破綻が恐ろしければ、国民は外資系投資会社に買収されないように、必死になって郵貯株式会社の株を買えということなのでしょう。国家破綻をかけた外資と国民の壮絶な株式投資ゲームの始まりです。なお、公債残高は国家政府が国民のお金を勝手に使ってしまった総額で、最も非効率な国家政府が平成30年までに国民のお金の約900兆円を使ってしまうということになります。返済はすべて国民の税金で、責任はすべて国民が負うのです。ちなみに、新規財源債や財政投融資債などの年間約65兆円は計算に入っていません。今後約65兆円の増税をして約900兆円ですから大規模な国民増税がなければ、平成30年には国民の借金は約1500兆円を超えるかもしれません。 『障害者自立支援法案』 「小泉構造改革」は名称とは違う内容の政策と法案を社会的に発言力のない弱い層から過酷に対応します。選挙後に国会に提出される『障害者自立支援法案』というものがありますが、障害者の自立を支援する法案名で国会可決が決定的になりました。この『障害者自立支援法案』の内容を簡単に言うと、「障害があって働けない障害者に障害者はもっと働け、障害者の介護で働けない家族に障害者家族も働いてもっと費用を負担せよ。」という法案です。2003年度に導入された「障害者支援費」制度が財政難に陥ったことから、国と都道府県に費用負担を義務化する一方、新たに原則1割の自己負担を導入する法案が成立すれば来年1月にも実施されますが、収入が少ない障害者と家族に大きな負担になると障害者は反対していますが、国民の多くは無関心のままで、法案は可決されるでしょう。 障害者多くは、障害基礎年金(1級8万3千円、2級6万6千円)だけしか収入はありません。身体、知的、精神の障害種別に分かれていた福祉サービスを一本化して、サービス量に応じて原則1割を障害者が負担する「応益(定率)負担」は、障害者にとって厳しい政策です。現行は収入に応じて負担する「応能負担」で、障害者は低所得者が多いため、ほとんどの人が無料でした。厚生労働省と小泉政権は月額で最高4万200円の負担を上限とし、低所得者には、その所得に応じ2万4600円、1万5000円の2段階で上限を引き下げ、生活保護受給者は無料です。障害者施設を利用する人は、利用料の一割負担、食費、水、光熱費などを負担しなくてはなりません。サービスを利用する人ほど自己負担が増え重度の障害を抱える人ほど負担が重くのしかかってきます。障害者年金から入所施設の負担金を引いて、手元に2万5千円(20〜59歳)、2万8千円(60〜64歳)、3万円(65歳以上)残るような額とするなどが明記されています。そして、障害者に家族がいる場合は家族の年収に応じて負担額を決定する障害者世帯に対する総合負担になります。障害者個人の障害者年金などの年収で決定されるのではなく、家族の収入も総合して負担することになって、政府は障害者2級年金(月額6万6千円)の障害者には15,000円/月(年収80万円未満)の負担、障害者1級年金(月額8万3千円)の障害者には、24,600円/月(年収80〜300万円)の負担、障害者の家族に収入がある場合は総合年収300万円以上で、40,200円/月(年収300万円以上くらい)の負担をこれから政府は徴収していきます。障害者から障害者年金1級の年収99万6円から29万5200円を負担させ、障害者年金2級の年収79万2千円から18万円も負担させるなど、もはや過酷と言うしかない『障害者支援法案』です。また、障害者家族に収入があって年収300万円以上になれば障害者世帯の負担は所得税や住民税や消費税以外にも48万2400円を負担することになります。負担ができないなら日本の障害者約655万人は、税金を使うことになる施設に入るな、病院で治療を受けるな、治療薬ももらうな、障害者介護を家族以外の介護サービス企業から受けるな、車椅子や移動のタクシー代も自分で負担しろ、障害者はお金がなければ家から出るなということでしょうか。 2004年度は障害者の国の補助分だけで約250億円が不足する見通しで、国家の数千億円や数兆円の無駄遣いと数百億円の公務員の高額な退職金を政府は放置して、国家予算のたった250億円程度で障害者の生存権を否定しようとしています。現在、インド洋に派遣されている自衛隊の給油活動の年間費用が約240億円で、もう重要でなくなった自衛隊の派遣をやめれば、障害者の不足予算はでてきますが、国民の圧倒的な支持を得た小泉政権は、自国民の生活よりも国際貢献の方を優先します。日本の障害者を犠牲にまでして行う国際貢献とは何なんでしょうか。道路公団の民営化でも、約44兆円の赤字を抱えて、責任を取ったのは一部の談合で逮捕された数人の幹部だけで、談合の徹底追及も行われず、談合企業と公団理事が公務員以上の高額な給与と退職金が約束されている道路公団民営化企業の社長や役員に天下ります。道路公団は赤字を約44兆円もありながら、道路公団のファミリー企業77社には約1100億円の余剰金があります。国民の税金を誤魔化して溜め込んだ約1100億円は、国民に返すことに国会で決まりましたが、その額はたったの100億円です。道路公団の溜め込んだ国民の税金約1100億円を障害者予算に使えば、少なくとも後4年は過酷な生活を先送りできますが、小泉政権にはまったくその気がありません。2005年版「障害者白書」によれば、約351万人の身体障害者手帳(身体障害)、約45万人の療育手帳(知的障害)、約258万人の精神障害者保健福祉手帳(精神障害)を交付されている障害者は全体で約655万人以上にもなります。障害があって気軽に選挙に行けない代理投票は認められていない障害者だから選挙の得票にならないと考えてか、社会で最も弱い障害者の切捨てを実行するのも小泉首相の「構造改革」ですが、国民の既得権益を奪う非情な政治政権が次に狙うのは弱い国民のあなたの既得権益かもしれません。1995年から1999年までの5年間に、日本の障害者は約93万人増えました。身体障害は40歳代以降の発症割合が6割近くと多く、高齢化の進行で今後さらに増える可能性が高いのですが、自分や家族が障害者になって気づく「小泉構造改革」の非情さです。そして、この『障害者自立支援法案』は国民の圧倒的な支持を受けた小泉政権によって、年内には成立します。日本国民は社会で最も弱い障害者の抹殺法案を提出する小泉政府を支持して、国民の国民による弱者抹殺政治が国民の総意で始まります。 参考文献: 臥龍通信第66号「年金問題の本質」 臥龍通信第117号「独裁政治への道(郵政民営化法案騒動)」 臥龍通信第121号「郵政民営化法案の欠陥」 公開コンテンツ「日本の官僚主義」 公開コンテンツ「厳しい国家財政」 公開コンテンツ「日本の化学兵器の中国遺棄問題」 公開コンテンツ「危機意識なき日本」 臥龍通信第112号「日本の戦後と靖国問題A」 臥龍通信第111号「日本の戦後と靖国問題@」 臥龍通信第108号「中国から見た日本」 臥龍通信第106号「最近の中国対立」 臥龍通信第98号「日本の対中貿易」 臥龍通信第96号「中国のエネルギー戦略」 臥龍通信第94号「日本の教育」 臥龍通信第90号「韓国技術エリートの台頭」 臥龍通信第87号「IMDと社内大学」
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 中嶋経営科学研究所 所長 中 嶋 隆 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
●『臥龍通信』バックナンバーはこちら→ http://www.nakajima-msi.com/mzbackno.html ●ご意見・ご感想はこちら→info@nakajima-msi.com |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ◆ Nakajima-MSI INFORMATION ◆ | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
Copyright(C) 2005 Nakajima Management Science Institute E-mail:info@nakajima-msi.com |