2007.08.06
中嶋経営科学研究所 所長 中嶋 隆 |
|||
| 世界GDPランキング(2006年) 世界銀行が毎年発表する世界GDPランキングで、2005年に中国はとうとう先進国各国を抜いて中国本土単独で世界第4位の経済国に成長しました。中国と台湾と香港の合計GDPは、世界第3位のドイツに限りなく近づきました。2006年は中国本土と台湾と香港の合計GDPはドイツを抜き去り世界第3位の経済規模となり、中国本土単独でもドイツのGDPに迫る勢いです。もはや先進国に匹敵する経済力のある中国圏ですが、中国本土は世界GDPランキングで4位、台湾経済は世界銀行統計からは除外されていますが、実質は2006年で3465億ドルのGDPで世界GDPランキングでは22位です。香港経済が世界GDPランキングで35位で約1898億ドルのGDPがあります。中国圏合計では世界GDPランキング3位になります。すでに、安価な労働力で世界の工場と呼ばれる中国本土と世界最先端の電子機器生産拠点として台頭した台湾とアジア最大の金融センターである香港に助けられて、製造業全体の発展を目指す中国の経済発展は、日本や韓国などとは違い、多くの多様性の中で発展しています。 世界GDPは2003年に183カ国の総額GDPは約36兆3562億ドルで、2004年には12.46%拡大して、184カ国の総額GDPが40兆8860億ドルで、上位5カ国で世界GDP総額の56.6%を占めます。上位10カ国で世界GDP総額の71.3%を占め、人類社会は自由主義の資本主義経済と言いながら、国家間の富の格差は過酷なほど集中しています。人類社会は平和でもなく、平等でもなく、国家間のすさまじい経済競争と貧富の格差が人類社会の現実です。 2005年の世界GDP総額は約44兆3849億ドルで、世界経済は2004年で12.4%成長し、2005年は多少低下しましたが、8.6%の経済成長を実現して、日本の経済成長から考えれば人類社会は高い成長を維持しました。2005年の世界GDPランキングでは、上位20位の国家では、日本だけがGDPを減少させました。日本は、2004年のGDPが4兆6234億ドルでしたが、2005年は4兆5059億ドルに減少し、日本のGDPは3.5%減少しました。世界第3位のドイツは2004年の2兆7144億ドルから2005年には2兆7819億ドルと2.5%増加し、世界第4位の中国は2004年の1兆9316億ドルから2005年には2兆2289億ドルと15.4%も増加し、中国の経済成長がこのまま続けば5年後は現在のGDPの2倍の4兆ドルを超える可能性も考えられ、中国本土と台湾と香港の合計では日本のGDPさえ超える勢いです。日本政府は日本経済は好調だと言っていますが、好調な日本経済が日本政府の言うとおりであれば、10年後は日本のGDPは35%減少し、3兆521億ドルにまで減少します。10年後には、中国とドイツに抜かれて、日本のGDPは米国、中国、ドイツの次の世界4位に転落しそうです。 2006年の世界GDPは総額で約48兆2449億ドルで、世界の経済成長は全体で8.7%でした。 日本政府は「骨太の方針2006」を発表しましたが、財政再建や経済成長の方針で、大幅なGDPの増加が可能という前提で方針が決まりました。日本政府の政策実効性を考えると、すでに基本のGDP増加が崩れた方針ですが、日本政府は無関心の日本国民が現実を知らないと実効性薄い政策を継続するようです。また、日本のゼロ金利政策が解除されますが、金利はGDP成長率より1%ほど高いことが国民生活には必要です。物価が上がり経済が成長する中で、物価上昇率や経済成長率より低い金利であれば、日本国民は確実に貧乏になっていくと言うことですから、国民支出が増加する以上の金利がなければ、日本国民は貯蓄から支出を補う日本国民の貧乏化が始まります。現実に日本の貯蓄率ゼロの世帯は、1963年には22.2%もありましたが、経済成長して1975年には貯蓄率ゼロの世帯は4.3%にまで減少しましたが、ゼロ金利政策で2001年には16.7%、2005年には23.8%までゼロ貯蓄世帯が増加しました。高額な子供の教育や思いがけない病気の医療費は貯蓄ゼロ世帯を危機的状況に追い込みますが、日本政府には国民を助ける基本的な政策が欠けています。強い経済の日本の時代は終わったと考えて、相対的に低下していく日本経済に対応した日本の国民福祉と財政と外交が必要です。 2004年世界GDPランキングで、アジアのインド(10位)が韓国(11位)を抜き、メキシコ(12位)、ブラジル(14位)、ロシア(15位)と15位以内に新興勢力がランクに入ってきました。 2005年はブラジルが10位、韓国が11位、インドが12位で、メキシコが13位、ロシアが14位で、新興勢力の勢いは衰えていません。 新興勢力として注目されるBRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国)の4ヶ国GDPは、2004年の合計ではドイツを超えて世界3位のGDP規模にまでなりました。そして、2005年はとうとう日本のGDPを抜いて、BRICsの4カ国合計GDPは、米国に次ぐ世界第2位にまで成長しました。そして、2006年にはBRICsは日本のGDPよりも100兆円以上も大きな規模の経済にまで成長しました。 BRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国本土)は、すでに世界GDPで韓国を追い抜き、中国本土が4位、ブラジルが10位、ロシアが11位、インドが12位と、すべてが世界GDP15位以内に入ってきました。次に新興国家として注目を集めているVISTA(ベトナム・インドネシア・南アフリカ・トルコ・アルゼンチン)ですが、世界GDPランキングでは、トルコが17位、インドネシアが21位、南アフリカが31位、アルゼンチンが31位ベトナムが57位と大躍進してきました。 中国の加速度的な経済発展は日本や欧米などとは違う経済発展の形態をとっています。中国の経済発展は金融センターである香港、最先端製造業の台湾、多くの華僑が存在する東南アジアと米国からの投資などで、中国本土が経済発展するという特殊な形態です。2兆2289億ドルの中国本土GDPとは別に、台湾や香港のGDPがあり、さらには東南アジアや米国などの約6000万人の華僑経済が中国圏経済として複合的に機能しています。中国の華僑経済は約6000万人で、経済規模は約700億ドル(約84兆円)で、華僑の流動資産は約220兆円を超える規模で存在します。中国の経済発展はまさに国家レベルである華僑資本の投資によって、米国や日本を頼ることなく、これからも確実に発展していきます。 世界GDPランキング(2006年)
公開コンテンツ「変化する日本と世界の関係(18)世界GDPランキング(2007年)」 公開コンテンツ「変化する日本と世界の関係(17)世界GDPランキング(2005年)」 公開コンテンツ「変化する日本と世界の関係(9)世界GDPランキング(2004年)」 参考文献: 公開コンテンツ「変化する日本と世界の関係(12)世界貿易ランキング(2004年)」 公開コンテンツ「変化する日本と世界の関係(9)世界GDPランキング(2004年)」 公開コンテンツ「変化する日本と世界の関係(7)日本の貿易構造(2004年)」 公開コンテンツ「変化する日本と世界の関係(4)世界汚職清潔度ランキング(2004年)」 公開コンテンツ「変化する日本と世界の関係(3)世界GDPランキング(2003年)」 公開コンテンツ「変化する日本と世界の関係(2)世界貿易ランキング(2003年)」 公開コンテンツ「変化する日本と世界の関係(1)日本の貿易構造(2003年)」 公開コンテンツ「日本の化学兵器の中国遺棄問題」 公開コンテンツ「危機意識なき日本」 臥龍通信第123号「郵政選挙(終わりの始まり)」 臥流通清第122号「日本社会の貧困」 臥龍通信第121号「郵政民営化法案の欠陥」 臥龍通信第120号「日本の政治の構造改革」 臥龍通信第119号「戦後60年の政治」 臥龍通信第118号「戦後60年の総決算」 臥龍通信第117号「独裁政治への道(郵政民営化法案騒動)」 臥流通清第115号「日本の少子化と女性問題」 臥龍通信第114号「米国政府要望書」 臥流通清第113号「日本の右傾化」 臥龍通信第112号「日本の戦後と靖国問題A」 臥流通清第111号「日本の戦後と靖国問題@」 臥龍通信第109号「東シナ海ガス田問題」 臥龍通信第108号「中国から見た日本」 臥龍通信第106号「最近の中国対立」 臥龍通信第98号「日本の対中貿易」 臥龍通信第96号「中国のエネルギー戦略」 臥龍通信第94号「日本の教育」 臥龍通信第90号「韓国技術エリートの台頭」 臥龍通信第87号「IMDと社内大学」 参考資料:「公開コンテンツ」 参考資料:「臥龍通信」
|
| =TOP= | |
| =Contents List Top= | |
Copyright(C) 2001-2004 Nakajima Management Science Institute E-mail:info@nakajima-msi.com |