2005.05.27
中嶋経営科学研究所 所長 中嶋 隆 |
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| 世界GDP(PPPランキング)2003年 米国のワシントンで、先進7ヶ国の財務大臣と中央銀行総裁会議(G7)が、2004年10月1日午後 から開催され、共同声明を採択して閉幕しました。 G7の先進7ヶ国は米国、日本、英国、ドイツ、フランス、イタリア、カナダで、今回は中国がG7会議に参加しました。 10年でGDP5倍の成長をする中国の経済力は、2003年の世界銀行のGDP統計では、中国単独で世界7位で、中国圏(中国・台湾・香港)合計では、世界4位のGDPとランキングされました。中国圏は2004年には2兆ドルのGDPとなりそうで、年間9%を超える経済成長率で2008年にはドイツに追いつくのは時間の問題となりました。2008年には世界第3位の経済圏に中国が成長するのは確実になりました。 米国の有名証券会社のゴールドマン・サックスは2025年には、中国のGDPは日本のGDPを追いぬき、2050年には米国のGDPを抜いて、中国が世界第1位のGDP大国になると予測しています。 2004年には、中国は単独で6位のイタリアを抜き、世界第6位のGDPになることが確実になりました。中国のG7加入は時間の問題と考えられ、中国が先進国の仲間入りする日はそう遠くありません。 また、世界GDPランキングで、アジアの韓国(11位)とインド(12位)がランクに入ってきました。 新興勢力として注目されるBRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国)の4ヶ国GDPは、合計ではドイツを超えて世界3位のGDP規模にまでなりました。2039年には、現在のG7の7ヶ国合計のGDPよりBRICsのGDPが大きくなるとも予測される新興勢力ですが、新たな世界経済の時代が急激な速度で押し寄せています。 また、世界GDPにはPPP評価のGDPがもうひとつの指標としてあげられています。 PPP(Purchasing Power Parity)とは、購買力平価と訳されていますが、GDPのPPP評価は購買力平価説 (Purchasing Power Parity Theory) によるもので、外国為替レートの決定要因を説明する概念の一つで、為替レートは自国通貨と外国通貨の購買力の比率によって決定されるという1921年にスウェーデンの経済学者グスタフ・カッセルが外国為替の購買力平価説で説明したことが始まりです。 OECDが毎年9月に発表する各国通貨の対ドルの購買力平価から計算(2004年9月のデータ)で計算すると、アメリカドルは135.00円/ドル、世界銀行の発表するGDPとGDPの購買力平価換算値から計算(2003年度のデータ)するとユーロは158.03円/ユーロで、中国元は74.42円/元となります。 簡単に説明すると、ドル換算のGDPの市場規模が必ずしも正確な市場規模を表していないということです。200ドルを日本で使うのと中国で使うのとは買える品物が違ってきます。日本の物価が高ければ買える物が少なくなりますが、物価が安い中国では多くの物が買えます。日本では月に2000ドルの収入では生活保護レベルですが、中国では大変な贅沢ができます。世界GDPも各国の物価で大きくなったり小さくなったりするのです。その物価の違いを修正して比較するのがGDPのPPP評価で、実質的な生活市場の評価がGDPよりもよく理解できるというわけです。 中国はすで中国圏合計ではなく、中国本土単独でGDPのPPP評価では圧倒的な世界第2位の国家です。新興勢力と考えられているBRICsはブラジル、ロシア、インド、中国の4カ国ですが、GDPは中国のGDPが他の3カ国合計とほぼ同じで、BRICsといっても中国が圧倒的に大きな国家として存在します。世界GDPのPPP評価でも中国がBRICsの他の3カ国合計とほぼ同じです。中国の市場はGDPだけで見ると日本の半分以下の小さいものに見えますが、実質は日本のほぼ2倍の市場規模なのです。 中国市場を日本企業が得ることは、将来的には日本の3〜4倍の市場を手に入れることになり、国際的な価格競争力ばかりでなく量的規模のコストダウンにも貢献します。日本にいたら1000億円の売上が中国市場を手に入れることで売上が4000億円にも5000億円にもなり、価格も20〜30%もダウンさせることができるとしたら、日本に残っている企業は、中国市場の獲得が重要な生き残り戦略になってきます。日本企業が中国に行かないと中国が困るかといえば、中国にはEUや米国企業が世界戦略として中国市場を獲得しようと熾烈な競争をしていますから、日本企業の中国撤退は中国の困ることではなく、欧米企業の国際競争力を強化させるだけで、中国の発展には大きな影響を与えません。国際的な企業競争として日本企業が敗退するだけです。日本と中国の対立と日本企業の中国撤退で利益を得るのは、欧米企業だけで中国は日本でも欧米でも華僑でも中国経済に貢献する企業は大歓迎なのですから、日本と中国の対立はまさに欧米企業の大きな利益になり、日本企業は国際競争力を大きく失うことになります。2003年で携帯電話2億6800万台を超える利用者のいる1242万台のマイカーの中国市場は7億以上の勤労者のいる将来の巨大市場ですから、世界中の企業が狙っている市場なのです。 世界GDP(PPPランキング)2003年
参考文献: 公開コンテンツ「日本の化学兵器の中国遺棄問題」 公開コンテンツ「危機意識なき日本」 臥龍通信第123号「郵政選挙(終わりの始まり)」 臥流通清第122号「日本社会の貧困」 臥龍通信第121号「郵政民営化法案の欠陥」 臥龍通信第120号「日本の政治の構造改革」 臥龍通信第119号「戦後60年の政治」 臥龍通信第118号「戦後60年の総決算」 臥龍通信第117号「独裁政治への道(郵政民営化法案騒動)」 臥龍通信第112号「日本の戦後と靖国問題A」 臥流通清第111号「日本の戦後と靖国問題@」 臥龍通信第109号「東シナ海ガス田問題」 臥龍通信第108号「中国から見た日本」 臥龍通信第106号「最近の中国対立」 臥龍通信第98号「日本の対中貿易」 臥龍通信第96号「中国のエネルギー戦略」 臥龍通信第94号「日本の教育」 臥龍通信第90号「韓国技術エリートの台頭」 臥龍通信第87号「IMDと社内大学」 参考資料:「公開コンテンツ」
参考資料:「臥龍通信」
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