May.2002
中嶋経営科学研究所 所長 中嶋 隆 |
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| 韓国人の価値構造 韓国人の価値構造は、コンテンツNo.8(「韓国の歴史的社会文化構造」)でも解説してきたとおり、血縁、地縁、学閥などの伝統的なつながりに大きく依存している。これらの価値観や社会規範を基礎として、政治や社会制度が成立しており、その上に経済活動やビジネスが成立している。ひとくちにインターネット・ビジネスといっても、日本と韓国では、成立している土台である価値構造などの社会的要因が異なり、韓国での成功ビジネスが、必ずしも日本でも成功するとは期待できない。インターネットや携帯電話の普及についても、両国の住宅事情や経済的事情を考えれば、その普及理由も同じではない。
韓国では、住宅の事情で電話が簡単に引けない住民には、携帯電話は必需品となった。また、携帯電話は自家用車に乗る財閥管理職にとっても、移動中の連絡や面目のためにも必需品となった。日本では、毎年数十万人の地方出身者を、大学や会社に迎え入れる東京では、電話の加入料は非常に高い支出であり、携帯電話は加入料の問題を解決する手段であった。また、在宅の学生にとっても、自宅の電話で両親の前では話せない会話を携帯電話が可能にするなど、普及の理由も形態も大きく異なるのである。 今後、規制緩和によって、日本企業の韓国進出や、韓国企業の日本進出がありえるが、韓国と日本の価値観の違いを理解しないビジネスの成功はありえない。 現状、ブロードバンド・ビジネスは韓国が日本より先行しているが、ブロードバンド・ビジネスを考える際に最も重要なことは、韓国と日本との歴史文化的価値観の違いを理解した上で、制度やビジネスを評価しなければならないことである。1998年当時からインターネットをブロードバンドでスタートした韓国は、『韓国インターネット白書2002年度版』によると、昨年2001年末現在、国内インターネット利用者数は前年同期の1904万人より534万人(28%増)増えた2438万人である。一方、日本の総合通信基盤局の速報によると、ダイヤルアップが約2023万人、ブロードバンドが約380万人で、毎月30万人の増加でも韓国と同数の利用者までには6年かかる状況が見えてきた。ブロードバンドに対する韓国と日本の考え方が歴史的文化構造の違いによってどのような普及結果となって現れているのか。単純な企業戦略や経済政策だけでは説明できない領域が存在するのである。 |
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